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日印中、新たなトライアングル(インド訪問メモ その4) (2007年04月28日)
3月1日夕方、すべての訪問を終えてインディラー・ガーンディー国際空港の待合室で日本航空JL472便を待っていると、隣の席で学生風の若者4人が中国語で談笑していた。話しかけると、清華大学電子工学部の学生だと分かった。ホームステとインド大学生との交流を兼ねてデリーやプネー等に1カ月滞在しており、これからスリランカのコロンボ経由で北京に戻るのだという。
そういえばバンガロールで聞いた話だったが、中国の若者にも直接中国やアメリカ経由などでインドに来て勉強したり仕事したりする人が増えてきたそうである。一方でインフォシスは上海や杭州に、iGATEは無錫や大連にという風に、インドのオフショア・ベンダーも日本だけでなく、中国にも積極的に進出しているのである。中国市場を狙いながら、日本文化を熟知している中国ベンダーを巻き込んで日本の顧客を獲得するためである。 古代の日本では、仏教は中国を経由してインドより入ってきたため、天竺(インド)、震旦(中国)、日本をあわせて「三国」と呼ぶこともあったそうである。これからは仏教ではなく、ITというキーワードで日・印・中は再び新たなトライアングルを構築しても良いのではないかと、4人の若者と話しながら考えていた。(完) 参考:日本に進出している主なインドアウトソーサー
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コラムニスト | 文 彬 |
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最終更新日 | 2011-08-20 |