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映像機能付きMP3プレーヤーの国産ブランドよ・・・ (2008年09月03日)

 2007年7月、賽迪顧問が発表した最新の報告書によると、上半期、低価格化と各メーカーの積極的な市場参入及び製品性能アップにより、映像機能付きMP3プレーヤー市場は安定成長を続けている。

 賽迪顧問の分析結果によると、2007年上半期中国の映像機能付きMP3プレーヤー市場には、以下5つの特徴がある。

 1、伸び率200%以上の安定成長 
 中国の映像機能付きMP3プレーヤー市場は2006年の高速成長を経て、今年は安定成長期に入っている。賽迪顧問が発表した最新の「2007年上半期中国映像機能付きMP3プレーヤー市場研究報告書」は、今年上半期の総販売量は2006年同時期比289.4%増の326.3万台、売上高は同期比216.3%増の15.5億元となったことを示している。



 2、市場競争が激化。価格も上昇と下降を繰り返す
 2007年の上半期、MP3産業各部門の競争は日々激化しつつある。価格競争は映像機能付きMP3プレーヤー市場の高速成長の主な原動力となっている。ほとんどの国内外メーカーが値下げをするのは、主に次の3つの原因が考えられる:①市場規模が引き続き拡大するため。②上位メーカーの生産能力は絶えず上がっており、部品の価格を下げることで、製造コストの下落をもたらすから。③中国本土メーカーはシェアを高めるため、大量の新製品を発表。そして、一貫した価格戦略が、製品の低価格化をもたらしているのである。また、主な海外メーカーが次々と参入することによる、メーカー間競争の激化も製品の低価格化をもたらす要因となっている。製品のバージョンアップと海外メーカーの現地化への移行の加速に伴い、価格競争は激しくなり、中級製品も低価格になってきている。

 6四半期連続で、平均価格の推移を見てみると、2007年の第1四半期には、平均価格は著しく低下しており、前年第4四半期より90元近く下がったことが分かる;第2四半期には、小幅に上昇、主な原因として、大容量の新製品の登場が平均価格の上げたということが挙げられる。



 3、大画面MP3プレーヤーが主流、高解像度機へ移行
 MP3プレーヤーの主力商品は、技術の進歩に従って、スクリーンの大きさが、最初の1.0インチから1.8インチまで、更に1.8インチから3インチ以上まで移行してきている。また、スクリーン寸法が絶えず大きくなることに従って、市場の主流も次々に変わっていくのである。賽迪顧問のデータによると、MP32.0-2.4インチを始めとするMP3プレーヤーが主流の地位を次第に確立しており、シェアは60.2%にも上っている。



 各メーカーは絶えずスクリーンの改良に力を入れていて、サイズ拡大だけではなく、スクリーン素材の選択は消費者の求める高品質デジタル生活への要望に対応しており、映像機能付きMP3プレーヤーは大スクリーン、高解像度化に移行していると言える。

 4、国産ブランドに人気が集中、優位を保つ
 2006年から2007年上半期までの、中国映像機能付きMP3プレーヤーの市場状況から見ると、上位5名ブランドへの依存度は43.9%に達しており、販売量上位5名は全て国産ブランド、それぞれニューマン、魅族、長虹Zarva、Unibit、DEC中恒である。その中で、ニューマン、魅族と長虹ZARVAの3ブランドは独自の味を出し、中国MP3業界の老舗ブランドは変化の激しい市場の中では競争力に欠ける。

 ニューマンはスポンサーとして、2006年CCTV夢想中国娯楽盛典活動に参加して以降、市場の第1ブランドに急成長した。そして「ニューマン唱响中国」の全国巡回公演により、ブランドの知名度はトップとなった。しかし製品品質に欠陥が見られ、販売ルートの利益獲得能力の低下していることで、全国では依然人気が高いものの、ブランド信頼度が低くなりつつある。製品の知名度とブランドの信頼度との間に大きな格差が生じており、将来改善すべき点が多く存在している。

 魅族が成功を収めたのは、看板機種MiniPlayerと2007年3月正式発売のMusicCardによるものである。さらに、大人気のMEUZUフォーラムを活用して、ユーザーと製品開発レベルで密なコミュニケーションができるようになった。魅族のデジタル製品の人気と関心度はずっと高い水準を保ちつつ、販売促進につながっている。

 ニューマンと魅族に比べて、長虹ZARVAの市場運営は独自の特徴がある。親会社の大手家電業企業・長虹グループの強力な後ろ盾により、ニューマンと魅族にはない競争力を有している。純資産100億元の長虹グループはテレビ、エアコン、デジタル・セットトップボックス等の多数の事務領域、家庭用領域においてトップを保っている。長虹佳華は長虹のIT旗艦企業として、デジタル業務は長虹グループのトップを誇っている。また、長虹ZARVAは“楽無限心精彩”のブランド方針に沿って、特に2007年5月長虹ZARVA“Z娃夢中人”の選抜活動を行い、そのブランドイメージを一層アップした。これによって、これまでのはっきりしないブランドイメージが大いに改善され、2007年上半期、中国の映像機能付きMP3プレーヤー市場において、長虹Zarvaは高い知名度を誇っているのである。

 5、映像機能付きプレイヤーの市場の成長の継続と共に、未来市場の成長にも期待
 2007年下半期の中国映像機能付きMP3プレーヤー市場予測によると、第3四半期は販売の最盛期に入り、販売量の伸び率は5-10%程度。第4四半期はギフト商品市場のピークを迎え、2008年元旦の影響をも受けることで、2007年12月は再び販売のピークを迎える。よって、下半期の販売量は15-20%と高成長を遂げる見通し。

 総合的に映像機能付きMP3プレーヤーメーカーの市場戦略、上位企業の資源の需給バランスと市場ニーズの特性について分析すると、2007年市場規模は700~720万台に上ると予想される。


コラムニスト CCID Ccid
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最終更新日 2012-11-14

 

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