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07年中国電子商取引市場発展概要 (2008年09月03日)

 ここ数年、中国電子商取引(eコマース)市場は安定成長を保ち、取引高は急速に成長を続けている。2007年上半期、安定かつ高速成長を保ちつつ、取引高は13200億元を超えた。



 2007年上期を振り返ると、アリババと網盛科技、この2社の動向が大変注目を集めた。2007年2月6日、中国インターネット業界のトップ「網盛科技(002095)」は、「中国化学工業サイト」の成功モデルをまねて、中国専門サイトから100社のパートナーを精選し、共に100の「中国化学工業サイト」のような大手サイトを建設しようとする計画を発表。2006年財務報告では業績が悪かったが拡張をし続けて、6月5日に「浙江中服」の買収を皮切りに、「100の化学工業サイト」作り事業を開始。結果、株価は証券市場の流れとは逆に92.50元にも上昇、半期での利益増加率は20-40%と予測されている。

 同時に、これに負けたくないアリババが上場するニュースが即座に伝えられ、3月には優良業界ウェブサイトとの「全面的協力」を宣言。さらに「ファッションサイト」、「化学工業サイト」、「ビジネスサービスサイト」、「電子機器サイト」の四大業界サイトを立ち上げる計画も出ている。目指すところがぴったり一致しているこの2社、アリババと網盛科技間の競争は言うまでもない。

 電子商取引大手2社の交戦により、第3番目の電子商取引プラットフォーム不足という、業界の一つの特徴が顕著となった。しかし、専門化することで、業界の特徴をはっきりさせられるので、電子商取引の応用および電子商取引サービスは、さらなる発展への潜在能力を秘めていると言えるだろう。

 賽迪顧問の研究成果を見ると、電子商取引の「産業化」は、電子商取引の利用が徐々に取り入れられてきている証拠であると言える。企業アプリケーションのハイレベル化に従って、従来のサービス・プロバイダの提供する総合サービス自体が、試練に直面している。電子商取引サービスへの需要の高まりの背景には、各企業の、その産業チェーンに沿った集中利用と、様々な企業の分散利用がある。アリババと網盛科技の発展モデルのほか、新興地域のプラットフォーム、政府と通信会社で構築されているプラットフォームなどが、市場参入の切り口となる。しかし、業界への理解不足と、業界全体の統合がなされていないことが、全ての電子商取引プロバイダーの課題である。


コラムニスト CCID Ccid
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最終更新日 2012-11-14

 

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