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中国の新しい祝日法が昨年末、喧々囂々たる… (2008年01月08日)

 中国の新しい祝日法が昨年末、喧々囂々たる国民の議論も止まないうちに国務院を通じて公布された。2008年1月1日より実施されている。

 5月の黄金週は3日から1日に短縮され、伝統的な祭日でありながら休みのなかった清明節、端午節、中秋節が1日ずつ休みとなる。元旦は1日、国慶節は3日のままで春節の3日間も変わらないが、連休開始は旧暦の大晦日から始まる。国民の祝日はこれまでの10日から11日に増える。というのが新しい祝日法の骨子である。

 これで9年間「休日経済」の一角を支えてきた「メーデー黄金週」が消えることになる。

 「メーデー黄金週」は、春節の連休や国慶節の連休と共に三大黄金週と呼ばれ、ここ数年間、潜在的な消費需要を喚起し、商業、旅行業の景気拡大に大きく寄与してきた。しかし反面、観光地や交通機関等の公共施設に与えた圧力も限界に来ており、それに起因する様々な社会問題も浮上してきたため、政府は法令による廃止に踏み切ったのである。


 新しい祝日法と同時に年次有給休暇条例も公表された。勤務1年以上10年未満は5日間、10年以上20年以下は10日間、20年以上は15日間と、日本の企業と比べてもそれほど変わらないが、雇用側に対する規定は厳しい。会社は有給休暇をとらなかった従業員に対して、給料の3倍で有給休暇の報酬を支払わなければならないとされているのである。これにより有給休暇が会社の都合でサービスに消えるという従業員側の心配はなくなった。

 新しい祝日法と有給休暇条例の実施によって、市民の休日の取り方はより分散化され、公共機関のオーバー現象も緩和されるだろうと専門家が予測している。

 ところで、清明節、端午節、中秋節は春節と同様、旧暦を使用している。西暦から見れば毎年祝日が変わるため、中国関係のスケジュールを立てる時には要注意である。


コラムニスト 文 彬 070331bun
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最終更新日 2011-08-20

 

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