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先月イギリスで起きた、発ガン性着色剤・・・ (2007年03月04日)

 先月イギリスで起きた、発ガン性着色剤の混入で食料品618種類がリコールされたという前代未聞の大騒動の最中、英国政府はスーダン大使から思いがけない抗議を受けた。発ガン性着色料の名称「スーダンレット1」が自国のイメージダウンに繋がりかねないからである。正式な説明を要求された英国食品規格庁の女性報道官は、この着色料は1896年にダッディという科学者によって発見し命名されたものであることから、「1896年当時には生きていませんからねぇ。この命名に関して、わたしたちには責任ありませんよ」と暗に大使を揶揄したという。

だが今度は、中国が抗議を受ける番になりそうだ。3月に入ると、「スーダンレット1」(中国語名:「蘇丹紅一号」)に関する報道が一斉にマスコミを賑わし始めたからである。最初は国産のチリオイル等食品6品にスーダンレット1が検出された。そして16日、ケンタッキーフライドチキン(KFC)が、ローストチキン商品2種からスーダンレッド1が検出されたことを発表したことで、市民は騒然となった。1987年に中国上陸、現在1,200店舗も展開している外食産業の巨頭であるKFC故にあるまじき失態がマスコミの絶好の餌食になったことも想像に難くない。

KFCの「スーダンレッド1騒動に関する声明文」によれば、サプライヤーから提供された調味料に該当着色剤が混入したとのこと。対応は否応無しに後手に回された。消費者の信頼回復にもそれなりの対価が伴われることになるに違いない。

リスク管理の厳しい目線は自社だけでなくサプライヤーにも常に向けられなければならないのである。

コラムニスト 文 彬 070331bun
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最終更新日 2011-08-20

 

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