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超党派の国会議員による中国問題研究・・・ (2007年03月04日)
超党派の国会議員による中国問題研究委員会、Congressional China Caucusが5月27日、米国議会で発足した。中国の政治、経済の勃興による米国への影響、エネルギー問題、貿易摩擦、軍備拡大の行方などについて議論するのが目的だという。
発起人の共和党議員のランディ・フォーブス氏(Randy Forbes)は「この国(アメリカ)には対中国戦略がない。しかし、中国は既に我々と付き合う方針を確立している」と焦燥の色を隠さない。彼は1月に国会議員有志を率いて中国を訪問し、軍事や産業施設を視察したり、中国側と多くの問題について意見交換を行ったりしてきたのである。 日本にもフォーブス氏と似た焦燥感を持つ国会議員が少なくないことは最近の報道を見ても分かる。しかし、政府は相変わらず暢気なようである。中国問題に対する発言にも一貫性がなく、その場の雰囲気に左右され感情に流されてしまうことが多く、特には無責任と思われるよう言行もある。外務省内に中国問題に精通した官僚がいなくなったからだと指摘する専門家もいる。 中国が駄目なら、インドやブラジルと付き合えば良いという発言も散見されているが、これもあまりにも現実を無視した無責任な考え方だと言わざるを得ない。切っても切れない日中関係の現状を真剣に分析し、智恵と勇気を以って膠着状態を一日も早く打開するのが小泉政権にとって一番の急務だと言っても過言ではない。 |
コラムニスト | 文 彬 |
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最終更新日 | 2011-08-20 |