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「胖」(はん・ゆたか)という漢字はふくよか・・・ (2007年03月04日)
「胖」(はん・ゆたか)という漢字はふくよかで健康な状態という意味であり、「痩」の反対語でイメージの良い文字であるため、親が願いを込め子どもの幼名によく使っていた文字の一つである。筆者の幼馴染にも「大胖」、「二胖」、「三胖」と呼ばれていた人が何人かいる。日本の「太郎」、「二郎」、「三郎」に相当する呼び方だが、男の子だけではなく、女の子にも使われていた。
しかし現在、よほど辺ぴな所でない限り、「〜胖」と呼ばれる子どもは見当たらないだろう。「胖」はプラスイメージからでぶでぶしていて、心臓病や糖尿病に罹りやすいという、マイナスイメージへ転落しつつあるからだ。――ビジネスマンならここから商機を見いだすであろうが。 肥満症のことを中国語で「肥胖症」と呼ぶのも「胖」のイメージダウンに繋がっただろう。現在、肥満症は中国人の健康と生命を脅かす重大な社会問題としてクローズアップされている。専門家が中国で肥満症に罹っている人はすでに9,000万人に上っており、その数がこれから10年以内にも2億人に膨らむと予想しているのだから恐ろしい。 |
コラムニスト | 文 彬 |
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最終更新日 | 2011-08-20 |