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「紅色旅游」(赤色観光)という言葉が・・・ (2007年03月04日)

 「紅色旅游」(赤色観光)という言葉が流行っている。中国共産党の歴史上で由緒ある場所を観光地として一般客に開放することである。有名なスポットとしては、毛沢東や鄧小平等指導者の生家や、井崗山、遵義、延安、西柏坂等の革命拠点があるが、天安門広場、中南海等も建国後の共産党中央の活動拠点であるため、「紅色旅游」の名所となっている。また、最近では抗日戦争記念館や戦闘激戦地も「紅色旅游」の目的地となることが多い。

ここには共産党の打算が入っている。政治的には革命聖地の訪問により国民の愛国心と党への求心力が高められ、経済的には「紅色旅游」によって現地の職業が増えるのである。

昨年12月、中国共産党と国務院は《2004-2010年全国紅色旅游発展企画綱要》という通達を発表した。中国が2010年までに100前後の「紅色旅游スポット」を開発し、年15%以上の増加率で「紅色旅游」に参加する国民を増やすと同時に、年間1000億元の売上と、トータル200万人分の職を作り出そうと呼びかけている。

今日(10月24日)、ネットサーフィンしていて新華網の写真付ニュースに目を奪われた。周恩来が生前に使用していたトライデント機が127万元で落札され、昨日安徽省の廟衛村に運ばれたという記事である。村民はこの専用機の機体を喫茶店に変身させ、周辺100ヘクタールの空き地に周恩来記念施設と公園を造ることを計画している。来年5月のゴールデンウィーク-「紅色旅游」の最盛期に合わせて開園する予定だ。

革命聖地がないならば自分で造れば良いのである。

コラムニスト 文 彬 070331bun
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最終更新日 2011-08-20

 

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