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長年消費者に親しまれてきたベガ(WEGA)から・・・ (2007年03月04日)

 長年消費者に親しまれてきたベガ(WEGA)からブラビア(BRAVIA)へのブランド変更には、暫くの間テレビ業界で影が薄くなっていたソニーの「ブラボーなビジョン」ーーテレビ市場での王座奪回の夢が託されている。

そして、この王座奪回の主戦場がすでに日本ではなくなったことを示すかのように、ソニーは去る8月24日に日本に先立って北京で新ブランド6モデルの液晶テレビを発表した。急拡大を見込まれる中国の大型ハイビジョン市場のシェア争奪に一日も早く注力したいソニー指導部の決断によるものに違いない。

日本と同様、ソニーブランドのテレビはかつて中国でもトップレベルの商品として市民に愛用されていた。最新型のソニーテレビを持つことは多くの若者にとって自慢だった。しかし、液晶テレビ市場戦略の判断ミスで波に乗り遅れたため、瞬く間に今まで下位にあった日本勢に追い越されてしまい、中国国産ブランドにもシェアを譲らざるを得なかった。北京に55店舗を持つ家電量販店の北京大中では、ソニーテレビの販売台数は10位以下でシャープ、松下、サムソンの後塵を拝す格好となっている。

ソニーテレビが中国市場で苦戦を強いられたもう一つの理由は硬直した価格戦略にあった。品質には定評があるものの、熾烈な価格戦争の中では割高感のあるソニーテレビから顧客が遠ざかっていったのである。だが、つい先日ソニー中国は年末の商戦に備え最大30%オフという、全モデルの価格調整に乗り出した。

ブラビア、「ブラボーなビジョン」。ブランド力と価格戦略で捲土重来を図る夢の実現は中国で始まるのか。大のソニーファンの筆者も声を高くしてエールを送りたい。

コラムニスト 文 彬 070331bun
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最終更新日 2011-08-20

 

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