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2007年の中国ビジネス大予想! (2007年03月04日)

 2007年、中国は順調な経済成長を続けていくことが予想されますが、中国ビジネスはどうなのでしょうか。僭越ながら、私、今年の中国ビジネスの流れを予想させて頂きたいと思います。

まずは、製造業。2007年は中国の「世界の工場」から「地球上に残された最大かつ最後の巨大市場」へのシフトが、更にはっきりとしてくることが予想されます。

労働コストの上昇、人民元の切り上がり、外国企業に対する優遇税制の廃止などにより、中国の生産基地としてのメリットが薄れていく反面、全体的な所得水準の底上げにより、底知れない需要の大きさがその片鱗を見せていくのではないでしょうか。

今後は「中国でモノを売れる人」が世界で一番エライ、という時代が来るのです。

とは言っても、「日本の製造業が復権して、モノの流れが日本から中国への輸出に変わる」という可能性はありません。中国の生産コストが日本より高くなる、なんてことはありえませんし、中国は今ではほとんどのモノを自分たちで作ることができます。

そう考えていくと、中国の輸入増加は、中国国内で不足している資源や、中国ではどうしても作れない超ハイテク製品に限られ、巨大な中国市場に自社のモノを売り込みたい日本企業は、やはり中国に進出して「中国で作って、中国で売る」というスタイルをとる必要があると思われます。

そして、サービス業。2007年は中国のサービス業のマーケットがさらに拡大、多様化することが予想されます。実際、毎月発表される中国日本商会の新入会員企業を見ても、製造業よりもサービス業企業の進出が多くなっていることが見て取れます。

ただ、サービス業は製造業と違って、人がお客さんに提供するサービスが付加価値の源泉となりますので、人材の質が業績に大きな影響を及ぼします。ですので、よい人材を採用すること、そして、その人材を育てることが、非常に重要になってきます。

しかし、かと言って、社長が社員1人1人を育てるわけにもいきませんので、今後は、そうした人材を教育・管理する優秀な中間管理職の重要性が更に増していくことが予想されます。

そして、中国の働く人たちは「どんどん給料が上がっていく中間管理職」と「いつまでも給料があがらない一般従業員」に二極化していくのではないでしょうか。

コラムニスト 柳田 洋 Yanagita
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最終更新日 2012-04-27

 

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